前⽥信明《SB21-1123》
2021
Acrylic on canvas
36.2x33.1x4.0cm
前⽥信明《YB23-0510》
2023
Acrylic, pigment on canvas
106.0x97.7x7.5cm
いつ、どこで、どのような状態で何をいかなる方法で作品にするか。私の作品は、その時と制作する場、素材、自己との関係性で成立する。カンヴァス・フレームは変形、縦と横のサイズの比率は1.085:1である。これは私の作品の色彩と形態が空間にフィットする聖なる数字である。私たちの存在を表す、重力の垂直性。大地を意味し、世界が続いていく感覚を導く水平性。画面に垂直と水平のガイドラインを引く。床に水平に設置されたオリジナルの特殊なカンヴァスへ、淡く溶かれた顔料とアクリル絵の具、そして、透明で神聖なる多量の水を画面に置きながら、幅の広い刷毛でコントロールしていく。画面に絶対的な空間が立ち現れるまで、その行為を何十回となく繰り返し、カンヴァスは時間と共に熟成されていく。画面の側面に重力でもって何層にも垂れた絵の具の状態は制作プロセスの現実を見せ、カンヴァスという支持体が色彩と一体化したオブジェクトとして現前する。 2024年2~3月、GALLERY KTO 原宿の画廊空間、この場における美しく広がっていく空間の創出を実践する。
いついかなる状況であろうとも美術制作を続行する人間の活気ある欲求。1960年代、高度経済成長期に多感な時を過ごした私の興味の対象は、社会そして自然と対峙しながら人間の生へ向かう躍動である。私は、その心情を持続させ、一貫して抽象美術の制作に集中してきた。
前⽥信明
韓国を代表するギャラリー「GALLERY SHILLA」に所属し、近年日本の美術館やギャラリーで多くの展覧会に参加する前田信明 (1949-) の、GALLERY KTO 初個展を開催いたします。
✴︎2月17日(土)16:00-17:30、GALLERY KTO 原宿にてアーティストトーク〔無料〕を開催いたします。
参加ご希望の方は DM もしくは gallerykto.info@gmail.com までご一報ください。