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平田星司

トーンのためのリザーバー

2024.07.17.Wed ~ 09.16.Mon
L'arte
Mon - Fri 11:00 ~ 20:00. Sun, Sat, National Holiday 10:00 ~ 19:00. closed on Tue.
《Reservoir No.2》

242 x 330mm
ボードに 水彩、アクリル、パステル、ペン
2024
《Fall No.3》

パネルの上にキャンバス、アクリル
580 x 455 mm
2012

リザーバー(reservoir)とは「貯水池、ため池」のことで、リザーブ(reserve)「何かのために取っておく・留めておく」という意味からきている。鮮やかな色をした小さな箱状のものは、水彩絵の具と樹脂でできており、水で溶いたものを型に入れて水分を蒸発させる。時間とともに何かが消え、何かが残るというプロセスは記憶とも似ている。白い紙の上に色を一つおいてみる。音のようだと思った。同じ色を二つ並べてみる。あるいは段差をつける。違う色を並べてみる。それぞれの色味や、明度、彩度、ボリュームなどを考慮にいれた音を想像する。紙の上で色は立体ゆえの影を纏い、僅かに放たれた光は隣りあう色それぞれに浸透する。調子を(トーンを)整えるように、あるいは変化を求め調子を壊す。その意味でこのささやかな試みはラルテという場所にこそふさわしい。

平田 星司 / Seiji HIRATA

平田星司
1967年東京生まれ
92年東京理科大学第2部物理科卒業 渡英
95年 “Home Truths” South Bank Photo Show (Royal Festival Hall / London) * 3席受賞
94年ブライトン大学美術部絵画科卒業 首席 96年The Slade School of Art 大学院絵画科修了

事物の表面への関心から皮膜や皮膚としての絵画、オブジェに直接ペイントする絵画的な静物などカテゴリーを宙吊りにした作品の多くは均衡と崩壊を孕みながら、ある可能性を提示している。個展・グループ展の傍ら2010年、中根秀夫とのユニット「エステティック・ライフ」をスタートしこれまで3回の展覧会の企画を行う。また2013年には香港M+企画による「Inflation!」でWai Ping Tam の制作コーディネータをする。

個展
2022   離脱する色彩 – あるいはphoton ガルリ・アッシュ/東京
       袋小路の記憶   Bluesdress Substitute/東京
2021   線の手触り 崩れゆく風景 ガルリ・アッシュ/東京
2020   バロック的な庭師 ガルリ・アッシュ/東京
2019   One Shot Measure & Other Objects ガルリ・アッシュ/東京
2018   Root  ガルリ・アッシュ/東京
2017   異種同形体 (企画:大橋紀生) ポスト・ギャラリー4GATS/東京
2015   化体説−静物による ギャラリー現/東京
2013   Unbound: Possibilities in Painting 現代ハイツ・ギャラリーDEN & .St/東京
        Still Life & Natura Morta ガルリ・ソル/東京
2012   ルクレティウス 藍画廊/東京
2011   Various Skills vol.3  平田星司 展 トキ・アートスペース/東京
2010  干満な反復 現代ハイツ・ギャラリーDEN/東京
2009   reawake   ギャラリー現/東京
2008   界面  藍画廊/東京
2007   赤と黒 ガルリ・ソル/東京  
2006  静かな広場 ガルリ・ソル/東京        
2005  シンポジウム ギャラリー森/三浦市 神奈川 
2004  その手の話 藍画廊/東京
2003  紙の家 新宿区立区民ギャラリー/東京
2002  残されるもの/ Leftovers 藍画廊/東京
2001  1つの部屋に、1つの絵画。 藍画廊/東京
2000  マイナスの絵画 藍画廊/東京

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